2016年09月28日
香川大学医学部の山本融教授・徳島文理大学香川薬学部の岸本泰司教授・ブリティッシュコロンビア大学医学部(カナダ)のYu Tian Wang 教授・Ann Marie Craig教授らの研究グループは、神経細胞同士の接続(シナプス)が作られ過ぎないように調節しているしくみを突き止め、このしくみが働きにくくなると、脳の神経細胞が過度に興奮してしまうようになるとともに自閉症スペクトラム障害(ASD)とよく似た社会性行動の変化が生じることを、マウスを使った実験で明らかにしました。ASDの病態は一様ではなく、様々な要因で発症に至ると考えられていますが、今回の研究成果はこうしたASDの病態解明と治療戦略の探索に役立つことが期待されます。
なお、この研究成果は9月7日付けの米科学誌「ニューロン」に掲載され、9月10日付けの四国新聞および9月14日付けの読売新聞(香川版)に紹介されました。また、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構が生命科学のトップジャーナルに掲載された論文解説を公開している「ライフサイエンス新着論文レビュー」に日本語解説が掲載されています。