2023年03月30日
令和4年10月7日から11月18日まで、JICAからの受託事業として、全インド医科大学(AIIMS)の若手医師を対象とする、病院管理やがん治療、医療ICT等に関わる遠隔研修を実施しました。本事業は令和3年度から4か年に渡り実施される予定であり、本年度は昨年度に引き続き2か年目の実施となりました。
今年度は未だコロナ禍の影響が残る状況でしたが、昨年度の研修で対面での病院研修が強く望まれていたこともあり、遠隔研修と渡日研修のハイブリッド型研修を実施することとなりました。昨年度参加した14名の医師のうち、所属機関から転出した1名を除く13名が遠隔研修に参加しました。一方、渡日研修には本国における業務等の都合から3名が参加できず、10名に対して実施しました。こうした経緯から、昨年度に引き続き腫瘍内科、腫瘍外科、放射線治療、産婦人科、麻酔科、腫瘍病理等と、幅広い領域を対象とする研修をデザインすることとなりました。
別表のスケジュールに示すとおり、遠隔研修ではがん治療および腫瘍病理学に関する15のコンテンツを追加、また渡日研修では感染対策を徹底した上で附属病院内での研修を実施しました。さらに、渡日時には学長、医学部長、附属病院長表敬に加えて、文化交流や文化施設見学等も実施し、香川を堪能していただいたように思います。
研修後のアンケ―トでは、香川大学における病院経営、臨床腫瘍学、および遠隔医療の概況の把握という点については、研修員全員が到達目標を達成したと回答する等、総じて高い評価を得ました。一方、研修員の幅広い領域に対応した個別研修がやや不足であったとの意見もあり、次年度以降は対象領域を絞ったうえで、より専門性の高いプログラムの提供を検討したいと考えています。