看護学科の学生に対する教育は、老年看護学と統合実践看護学を担当する。講義は、老年看護学概論、老年保健対象論、老年援助論、看護研究等を行う。老年看護学概論、老年保健対象論は、高齢者の体験談や高齢者疑似体験等から、高齢社会の現状や課題、高齢者や家族の理解を深める。老年援助論では、回復期にある高齢者への看護過程を学ぶ。
実習は、香川大学医学部附属病院において入院支援・退院支援に焦点を当てた老年看護学実習と、高齢者福祉施設において認知症高齢者と家族のケアに焦点を当てた老年生活援助実習を行う。統合実習では、看護実践能力を高め、就職に向けてパワーアップを図る。これらの教育を通じて、学生は高齢者が活き活きと発達し続ける存在であることを学び、その人らしく生きることを支える看護について学ぶ。
学生は、老いや病いを持つ高齢者に接する中で、研究テーマを決定する。今までに難病を持つ人の病の意味、ケアを受ける高齢者や家族の思い、施設の看護・介護スタッフのBPSDが出現している認知症高齢者への思いと関わり等について研究している。
また医学部老年看護学講座は全国では28施設、四国では2番目、香川県では初めて「一般社団法人 日本認定認知症予防学会 認知症予防専門士教育関連施設」として認定を受け、香川県の認知症に関する理解やケア、また予防に関して様々な取り組みや情報発信を行い、地域に貢献していく。