2019年06月25日
本学医学部自律機能生理学平野勝也教授は、九州大学との共同研究により、血液凝固因子の一つであるトロンビンが作用する細胞膜受容体を阻害することにより、肺高血圧症の病態を軽減できることを動物実験で明らかにしました。この研究成果は、欧州心臓学会が発行する国際科学雑誌Cardiovascular Research誌7月1日号に発表され(文献1)、論文掲載号の巻頭で、新しい肺高血圧症の開発につながる画期的な研究成果として紹介されています(文献2)。また、この研究成果に基づいて新たな肺高血圧治療薬の発明で特許を取得しています(文献3)。
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1. Kuwabara Y, Tanaka M, Abe K, Hirano M, Hirooka Y, Tsutsui H, Sunagawa K, Hirano K.
Proteinase-activated receptor 1 antagonism ameliorates experimental pulmonary hypertension.
Cardiovasc Res 115(8): 1357-1368, 2019
https://academic.oup.com/cardiovascres/article/115/8/1357/5181164
2. Merkus D, van Beusekom HMM, Boomars KA.
Protease-activated receptor 1 as potential therapeutic target in pulmonary arterial hypertension.
Cardiovasc Res 115(8): 1260-1261, 2019
https://academic.oup.com/cardiovascres/article/115/8/1260/5418539
3. 特許第6243844号(登録日:平成29年11月17日)
発明の名称:トロンビン受容体アンタゴニストを有効成分とする肺高血圧症の予防治療剤
出願日:平成25年9月18日
出願番号:特願2014-536875号