香川大学では令和5年4月より、大学院(博士前期課程)に新たに公衆衛生看護学コース(保健師養成課程)を開設し、複雑・多様化する社会のニーズに応える保健師を養成します。
香川大学医学部看護学科は、これまで保健師養成課程を学部教育の中に位置付け、地域で生活している人々を対象に、健康や生活の質(QOL)の向上を目標とした看護の実践と、その基盤となる理論や知識・技術を教育してまいりました。しかし、昨今の未曾有の災害や感染症パンデミック等にみられるように、公衆衛生を担う看護職である保健師に求められる役割は高度化、多様化してきています。そこで、本学ではこれまでの教育実績を活かしながらも、高度実践能力を有し、地域社会に貢献する保健師の養成を継続できるよう、養成課程を同専攻博士前期課程にて設置いたしました。
博士前期課程・公衆衛生看護学コース:修業年限2年を基準 修士(看護学)を授与するとともに保健師国家試験受験資格を取得(コース入学定員4名)
詳細はこちらを参照してください。
本コースの特色は、香川大学ならではの教育として、大きく3つあります。
①災害に焦点を当てた実践的、健康危機管理教育(防災士資格取得可能)
本学幸町キャンパスにおいて開講されている防災士養成コースを履修することで、専門教員による、より実践的な授業を受講できます。なお、必要時間数を履修し、防災士資格取得試験に合格することで、防災士の資格が取得できます。
②成人病胎児期発症説に基づく小児期からの生活習慣病予防のためのスキル修得を可能とする教育
生活習慣病は胎生期からつくられるという仮説(DOHaD)に基づき、医学系研究科教員と連携した生活習慣病予防のための授業を受講できます。また、香川大学病院や三木町での実践的な演習も計画しています。
③グローバルな視点で健康課題をとらえ、人間理解・倫理観を涵養する公衆衛生看護倫理教育
世界規模の感染症パンデミックが明らかにした現代社会における偏見や差別の根源と向き合い、自らそれを克服するための機会となる授業を計画しています。
健康危機管理において力を発揮できる、また健康寿命の延伸に貢献する次世代のリーダーとして、実践の場で活躍することを期待しています。就職先としては、自治体行政職員、健診センターや各種保険事業の運営主体となる保険者機関、研究機関等が見込まれます。
学位および資格:修士(看護学)、保健師国家資格受験資格
修了要件:博士前期課程に 2 年在学し、所定の単位61単位(博士前期課程所定30単位+保健師養成課程31単位)以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、修士論文の審査及び最終試験に合格すること。
入学金・授業料:入学料 282,000円
授業料:前期267,900円 後期267,900円