医学部長からのメッセージ

「希望を与える未来の医学・医療人へ」

香川大学医学部のホームページへ、ようこそお越しくださいました。香川大学医学部は学生の教育こそが最も大切であると考えております。世の中に希望を与え続けることのできる未来の医学・医療人を育成することを目指し、一丸となって活動を続けておりますことをここにお知らせ申し上げます。

香川大学医学部の大きな特徴は、医学科・看護学科・臨床心理学科の3つの学科を併設していることです。それぞれが個別のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーを掲げて学生の教育・指導を行っていますが、3学科の学生同士が同じキャンパスで交流を深める機会も多く、広い視野の研究教育や将来の医療チームを意識した考え方を共有することが可能となります。特に未来医療では医師、看護師、臨床心理士をはじめとした様々な職種が連携することが求められますので、学生生活を通じて異なる視点を持つ能力を養えることは、これからの医療人として非常に重要な経験となるものと考えます。

また、これからはAIが多くの医療行為を果たす未来となり、より柔軟な思考力を持ち、自ら考え行動できる医療人や医学研究者のみが、生き残る時代になるのではないかと想定されています。これに対して香川大学では、教養課程でDRI教育を実施し、Design thinking:イノベーションを創出する「デザイン思考」、Risk management:レジリエンスやセキュリティ等に資する「リスクマネジメント」、Informatics:デジタル社会を生きるための「インフォマティクス」の3つの能力を身につけることにより、AIに勝つため人間力の土台を作りあげます。そして、医学部の専門課程における綿密に構成されたカリキュラムを通じ、それぞれの国家資格に必要な医学的知識と診療の基本的技能の習得のみならず、同時に自律的で継続的な学習能力と課題解決能力の習得を求めます。これは、加速度的に進歩する医学や医療に対し、一生それを学ぶことが求められるからです。

一方、香川大学医学部は多様性やグローバリゼーションを重要視し、学生の海外派遣と海外からの受け入れを推進しております。学生時代の国際交流は、多様な価値観と自由寛大な創造意欲を持つ人材の育成に直結すると考えているからです。さらに、「奉仕の心とリーダーシップ」の2つを兼ね備える、高い倫理観と豊かな人間性を持つ医学・医療人の育成を目指します。授業や実習のみならず、部活動やボランティア活動などの課外学習を通じ、倫理観や判断力、コミュニケーション能力を培うことによって、「AIに勝る」医学・医療人を育成したいと考えております。

瀬戸内の自然に囲まれた香川大学医学部は、令和5年度より数年かけて新キャンパスを完成させ、生まれ変わります。夢とエネルギーに満ち溢れた学生の皆様を迎え、ともに未来に希望を与える医学・医療の発展に寄与していけるものと確信しております。

                                                                                        香川大学医学部長 西山 成